災害時の軽減措置
近年、日本では大きな被害を生む大雨が増加傾向にある。今年も7月、各地で記録的な大雨が相次ぎ、静岡県熱海市では、大規模な土石流が発生し、甚大な被害が出てしまった。
このように自然災害により、個人が住宅や家財などに損害を受けたときには「雑損控除」または「災害減免法」の、どちらか1つの軽減措置を受けることができる。
雑損控除は、自然災害等によって、住宅や家財など生活財産に損害が生じた場合に、所得控除を受けれるものです。所得控除額は、「損害額-所得の10分の1」または「損害額のうち災害関連支出-5万円」のうち、多い方の額。
一方、災害減免法による軽減措置は、その災害のあった年の所得税額が、その所得金額に応じて軽減免除されます。所得金額が500万円以下の場合は所得税額の全額、所得金額が500万円超750万円以下の場合は所得税額の2分の1、そして所得金額が750万円超1,000万円以下の場合は所得税額の4分の1が軽減される。
そのほかにも、法人や個人に対して、各税項目で納税猶予や申告期限延長など様々な特例措置が講じられている。